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2006.01.03 (Tue)

『座礁 巨大銀行が震えた日』感想





 歴史ある会社というものは様々なつながりを持っている。そのつながりはある時は会社を救い、ある時は会社にビジネスチャンスを提供してくれる。それが信用で成り立つ銀行であるならばなおさらである。
 しかし、一方で巨額の金が動く会社には招かれざる客というものもまたよってくる。暴力団、総会屋、政治屋といった類である。それが金融業、とりわけ大銀行であるならばなおさらである。

 では、あなたは自分の会社が以前からそのような勢力とつながりを持ち、不正な取引をしていると知った時どうするであろううか?
 
何も問題にならないことを祈りつつ現状を黙認する?
それとも反発が必至であることを覚悟して関係を清算する?

これはそんな状況におかれたとあるメガバンクと一行員の実際の事件をモデルに描かれた物語。

題名:座礁 巨大銀行が震えた日
著者:江上剛
出版社:朝日新聞社







【More・・・】

 この物語は主人公である大手都銀・大洋産業銀行広報部次長の渡瀬正彦がある日新聞記者から電話を受けたところから始まる。

「あなたの銀行は総会屋に巨額の不正融資を行っているのでそれを記事にする。」と。

 すぐに事実関係の確認を行う渡瀬。そして彼はそれが事実であることを確認する。それから彼は銀行の暗部を処理する総務部へ真意を問いただすも彼らは「大丈夫だ、そんなものは存在しない」の一点張り。
 その記事自体は大した波紋も起きずに沈静化するも再び噴出する不正融資、そして大手新聞、検察もが動き出す。
 ついに総会屋への利益供与・損失補填事件は大手証券会社・東西証券を発火点とし、大洋産業銀行や政界をも巻き込んだ一大スキャンダルへと発展する。
 そして大洋産業銀行は東京地検特捜部による家宅捜索が行われ、世論の批判が集中、役員人事の一新が行われる中渡瀬は…。


以下感想



 とても面白かったです。一晩で一気に読んでしまいました。さすが作者の実体験を元に書かれただけあって銀行内部で脈々と受け継がれてきた”呪縛”の重さ、合併した銀行内部での派閥抗争や順送り人事、誰も問題解決に乗り出そうともせず責任も取ろうとしない無責任体質がよく描かれていました。
 場面ごとに日時が明記されており、迫り来る記事掲載日、家宅捜索につれて緊張感が高まり、それに対して問題の重要性を認識していない役員たちへの苛立ち、部下と上司、広報と総務の認識のずれが臨場感を高めておりまるで自分が当事者の一員であるかのように錯覚されました。
 ただ、後半、渡瀬が行内で主導権を握っていくにつれ「渡瀬かっこ良過ぎじゃない?」と思いました。
 
 それはそうと実際の事件を知らなくても楽しめるように書かれていますし、知っていれば実際の事件の内幕を知ることができる作りになっているのではないでしょうか?


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